活動日記
起立性調節障害
「朝、起きたくても起きられない」「怠けている」と誤解されがちな“起立性調節障害”という病気が、最近学校などで問題になっているというニュースに、以前保護者から相談を受けた事を思い出しました。
当時、その保護者は「中学生の子供が朝起きられず、学校に行けずに不登校になっている。高校進学を控えて心配」という相談でした。そこで、大きな大学病院へ行く事を勧めました。その後、その保護者から少しずつ学校に行けるようになったという報告を聞きましたが、“起立性調節障害”という病名は聞いていませんでしたので、約20年前の当時はあまり知られていない病名だったのかも知れません。
昭和医科大学の田中大介小児科医によると、「気持ちで頑張ろうというだけではなかなかうまくいかない。学校に通えないとか遅刻するとか、やりたいことができないとか心理面への影響もすごくある病気」で、 中学生の約10人に1人がかかる病気で悩む子供も多いようです。
また、その多くは自律神経のはたらきが未熟な学童期から思春期にかけて一時的に発症し、成長とともに徐々に改善すると言われていますが、重症の場合は朝起きられず不登校につながるなど、日常生活や社会生活にも重大な支障をきたすことがあります。
田中氏によると「生活リズムを整えるほか、水分や塩分を積極的に摂取する、下肢の筋肉を鍛えるなどの日常生活の改善を行うことによって、症状は徐々に改善することが多い」とも言っていますが、子どもが朝起きられないなどの悩みを知った際は、親は「怠けではなく病気かも知れない」と考える事が大事です。
いずれにしても、このような病気に悩む子供たちが多い事を周囲や家族が理解して、温かく見守る事で、本人の回復力を高める事になると思います。また、全国に「起立性調節障害埼玉親の会」などの集まりがありますので、その会に参加して情報や悩みの共有を図る事も大事です。子育ては様々な壁を乗り越えながら親子共々成長していきます。日本の次世代を背負う子供たちには、健全に育ち、しっかり自己実現をしてもらいたいと願うばかりです。

