高市早苗首相の外交デビューに関心が高まっています。就任早々２５日には　ASEAN（東南アジア諸国連合）関連首脳会議に出席するため、マレーシアを訪れ今日２７日には帰国します。そして、来日するトランプ大統領との会談に備えます。

ところで、クアラルンプールに到着した高市早苗首相は、政府専用機を降りた際に出迎えた儀じょう隊に対し「手を胸に当て」て答礼しました。マレーシアで胸に手を当てる行為は、相手への感謝と敬意を示す丁寧な挨拶で、相手の挨拶や行為を「心で受け取る」事を意味するそうです。

高市首相のこの行為は、岸田元首相や石破前首相では見られなかった事で、マレーシアだけでなく各国から好意的に受け入れられたようです。

そして、会議ではアジア太平洋地域で覇権主義的行動を強める中国を念頭に、“自由で開かれたインド太平洋”」や「自由貿易」の重要性を訴え、マレーシアやタイなどの首相との会談も行い、期待通りの成果が出せたと思います。

特に、中東からの原油の輸入に頼る日本にとってインド太平洋地域の安定と安全の確保は、最大の課題です。そのアジア諸国との良好な関係を保つ事は、日本の国益にプラスになります。

明日は、トランプ大統領との会談が予定されていますが、日本はアメリカにとっても対中戦略やインド太平洋戦略にとっても重要な国である事は間違いありません。

そして、日本にとっても、中国や北朝鮮からの脅威に対し国と国民を守る為に「日米同盟」の強化を図る事が重要です。

一方で、トランプ大統領からは、貿易での関税を引き下げる代わりに「防衛費の大幅な増額」を要求される心配があります。この点をどのように交渉していくのか、高市首相の手腕にかかっています。

明日のトランプ大統領と会談の経過を、関心を持って見ていきたいと思います。