活動日記

2024/06/03

年金の受給時期

年金の“繰り下げ受給”をして失敗した!という声を聞きます。一度繰り上げ受給や繰り下げ受給を決定すると変更が出来ませんのでよく検討する必要があります。

年金は20歳から60歳まですべての国民が年金を納め、その後積み立てた年金を受給する制度です。そして、老齢年金の受給開始年齢は「65歳」となっていますが、繰上げ受給・繰下げ受給の制度を使うことで60歳から75歳までのあいだで前倒ししたり、先延ばししたりすることができます。この際、「繰下げ受給」をすると受給額が増額されるため、「たくさんもらえるに越したことはない」と安易に決断すると、逆に家計状況が苦しい事態に陥る場合がありますので注意が必要です。以下それぞれの注意点をあげます。

<繰り下げ受給>①早死にしてしまうと繰り下げ損になる ②厚生年金を繰り下げると加給年金がもらえない ③収入が多いと支給停止になる場合がある ④繰り下げの増額分は、遺族厚生年金に反映されない ⑤1年で8.4%の利息が付くが、受給額の増額によって、税金や社会保険料が増える 

<繰り上げ受給>①1ヶ月につき0.4%減額され、その額が生涯続く ②一度繰り上げの請求をすると変更できない ③重い障害になっても障害基礎年金がもらえない ④夫が亡くなった場合に寡婦年金がもらえない ⑤65歳になるまで遺族厚生年金と併給出来ない ⑥国民年金の任意加入や追納はできない

繰り下げ受給で失敗したという話しは、病気になって早く死んでしまうのではという不安です。例えば70歳まで受給を繰り下げたとすると、受取総額で65歳受給開始を上回るには82歳近くまで生きる必要がある。男性の場合、平均寿命(81歳)までに亡くなってしまうと、結果的に繰り下げ受給をしない方が良いのです。

また、繰り下げ受給によって適用される税率がアップして健康保険料や介護保険料の自己負担額も大きく増える可能性があります。高齢化が進む中、今後とも年金制度が見直されると思いますが、自分の生活に直結する重要な事ですので、受給開始時期は良く調べてから決める事が大切です。

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