活動日記

2025/08/31

石破首相がインド支援

石破首相とモディ首相に対し連日“大盤振る舞い”をしている報道に、果たして日本の国益のための外交か?という疑問を持っています。

二人は、東北新幹線に乗って石破首相が日本の鉄道技術をPRし、宮城県では半導体工場を視察し、「半導体立国」を目指すインドにPR、そして10年間で10兆円の投資を行い、インドからITや介護人材を5年間で50万人受け入れを表明するなど、石破首相のインドへの力の入れようはこれまでにないものです。

しかし、その投資に見合うだけの日本へのメリットがあるのかどうか疑問です。ましてや、現在の物価高に苦しむ国民よりも、インドへの巨額の投資を優先する外交政策が国民の理解が得られるのか甚だ疑問です。

確かに、安全保障面で中国包囲網と言われる「クアッド」を結んでいて日印は良い関係である事は確かです。一方で、インドはロシアから大量の安い油を輸入している関係で、トランプ大統領がインドに対し50%の関税をかけると言って米印の関係が悪化しています。

また、モデイ首相が日本訪問前に中国を訪問しましたが、インドと中国との関係も良くなっています。

もし、インドが米国と関係を断ち切って、ロシアと中国との関係を深めた場合、米国との関係を深めている日本にとって、これからのインドへの投資や人事交流が、日本の国益になるとは思えません。そして、クアッドは成り立たなくなります。

ましてや、インドはロシアのウクライナ戦争の金銭面の支援をしていますので、今そのインドと関係を強化する事は、日本が西側諸国から孤立する恐れもあります。石破首相の外交とは、相手国に莫大な金銭支援をすることなのでしょうか?大変疑問です。

石破首相は、米国への80兆円投資、アフリカへの1兆円支援、そして今回の10兆円支援など日本の国家予算に近い金額の支援を表明しました。

ところで、日本の消費税の税収は約25兆円ですが、自民党は消費税をゼロにした場合の財源が無い、社会保障費がなくなると主張していますが、今回の莫大な投資91兆円の財源はあるのでしょうか?疑問だらけで、政府の説明に納得する国民はいるのでしょうか?

*クアッド:日米豪印戦略対話(Quadrilateral Security Dialogue)の略称で、日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4カ国による外交・安全保障の枠組みの通称です。2007年に結成され、2021年に初の首脳会議が開催されて現在も継続しています。

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