活動日記

2025/05/07

老老介護

昨日、テレビで「老老介護」の現状についての報道特集番組をみて、現在の社会問題であり、同時に、今後高齢者の増加に伴い更なる大きな社会問題になる事を改めて認識しました。

「老老介護」とは、介護者と被介護者がどちらも65歳以上の高齢者となっている状態のことで、75歳を超えている方同士の場合は「超老老介護」と呼びます。厚労省によると、65歳以上の高齢者が全人口の25%を超えていて、4人に1人が高齢者という状態です。そして、老老介護は、在宅介護を行う世帯の約50%、超老々介護世帯は30%にも上っていて、今後ますます増加していきます。

老々介護世帯では、自分一人で介護しないといけないというプレッシャーや、介護される人の言動で精神的に疲弊するという問題が起きています。報道でも「愛情」が「憎しみ」に変わるケースが多いという実態が紹介され、衝撃的でした

以前、近所で82歳の高齢の夫の介護を80歳の奥さんが一人で介護していて、疲れ切った状態で相談を受けた事がありました。夫は認知症で、深夜に起きるので精神的にも肉体的にも疲労し、「このままでは私も倒れる」という極限の状態でした。そこで、地域包括支援センターを紹介して、様々なアドバイスをもらい、現在では、夫は紹介された介護施設に入居し、奥さんは健康を取り戻しています。

しかし、子どもや親類などが近くにいて相談する相手がいればまだ良いのですが、子どもがいない、或いは遠くで暮らす老々介護世帯は、孤立する恐れがありますので行政でのサポートだけでなく、近所で見守る体制作りが必要です。

また、普段から“かかりつけの医者”を持っておくことや、日頃から近所で相談できる友人を作る事も大事です。

私も、「フレンドリークラブ」や「合唱クラブ」「カラオケクラブ」に参加して、趣味を生かしながら、ご近所同士の交流を図っています。このような集まりは、老々介護などの家族の問題でもお互い気軽に相談できるものです。

テレビ報道を見て、改めて、SOSを発信できる人間関係を作っておくこと。孤立しないように、日頃からなるべく人と関わることが地域全体で見守れる体制を作ることになるのだと思いました。

生きている限り高齢になることは止められませんので、如何に快適に歳を重ねるか、上手に制度や人の力に頼ることができるかを考えておく必要があるのだと、自分のこととして考えさせられました。

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