活動日記
農水大臣の資質

小泉進次郎農水相が、石川県輪島市にある棚田『白米千枚田』を視察した際、「“完全無農薬”での稲作を始めた場所を視察した」との報告に批判が殺到しています。
「完全無農薬」という表現は、農水省が定める『特別栽培農産物に係る表示ガイドライン』で禁止されている表現で、この表示をして販売した場合、明らかな「ルール違反」です。
ところで、このガイドライは、農薬や化学肥料の節減に一定の基準を満たした、農作物を消費者に販売する際に表示方法を定めたものです。「完全無農薬」や「無農薬」という表現は、消費者は農薬を使わないで育った安心安全な農産物と誤解を招きますので禁止されています。
「特別栽培農産物」とは、農薬や化学肥料の使用を減らして育てられた農産物のことです。消費者に伝えるための表現は、「農薬:栽培期間中不使用」または「節減対象農薬:栽培期間中不使用」が正しい表記です。また、特別栽培農産物の規定の範囲内で農薬を使用した場合には、「節減対象農薬:〇〇地域比 5割減」といった表記が適切です。
それにしても、このような基本的な事、ルールを知らずに農水大臣を務める事が資質の欠如です。
小泉氏と言えば、環境大臣の時も「環境問題に取り組むときはセクシーでなければならない」と意味不明な表現をしたり、「レジ袋の有料化をしたのはボクではない」と責任転嫁をした事は記憶に新しいもので、以前から大臣としての能力や資質に疑問を持たれていました。
今回は、小泉大臣は備蓄米の随意契約での放出のスピード感などが評価されていますが、この放出は前江藤大臣の時から検討されていた事で、小泉大臣が考えて実行したわけではありません。
以前もブログで書きましたが、ここに来て小泉進次郎大臣としての資質が問われるようになってきました。そして、政策自体がパフォーマンスと取られてもしかたのないのも無理はありません。結局、小泉大臣のボロが出たという事です。