活動日記

2024/09/05

領空侵犯への対応

8月28日に中国軍のY8偵察機が、長崎県沖で空自のスクランブル機(緊急発進)の警告を無視して領空侵犯をした件で、空自の元空将織田邦男氏がある雑誌で詳しい解説をしているのを読んで、我が意を得たりの思いです。

織田氏は、私の防衛大学の2期先輩です。現在は麗澤大学の特任教授で時々テレビでも軍事問題を解説しています。

中国は、日本政府の抗議や二階俊博の日中友好議員連盟が抗議をしても「中国にはいかなる国の領空も侵犯する意図はない」と事実を認めず謝罪もしない、という日本政府を馬鹿にしたような態度です。私もこの件に関してはブログで「今回の中国軍機の領空侵犯は意図的な主権侵害行為」で、政治空白時の日本政府の対応を見ようとしたものです。と投稿しましたが、織田氏も同じ意見を述べています。

ところで、自衛隊法第84条では「領空侵犯に対しては、強制着陸または領空から強制退去させるため必要な措置を講じることができる」と規定されていますが、それだけで領空侵犯を防ぐことはできません。今回は、スクランブル機が“領空侵犯に際して警告”をするだけでした。本来、自衛隊基地まで誘導したり、警告射撃まで行うべきです。現状では、中国軍機に対して、日本は領空侵犯をしても自衛隊機は射撃もしないので撃墜されることはないというメッセージを送ってしまったのです。明らかに日本の防空体制の不備で、このままでは今後も領空侵犯は繰り返されるでしょう!

政府は早急に自衛隊法に「領空侵犯で警告や警告射撃で従わなければ撃墜できる」という事を明文化すべきです。そうする事によって、中国軍機の領空侵犯はなくなります。

現在行われている自民党総裁選挙の立候補者にもその問題についての考えをはっきり述べて欲しいと思います。候補者の国防に対する意志を明確することは、総裁として必要不可欠なことです。

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