活動日記

2020/07/19

スペイン風邪

7月18日県内の新規感染者数は49名で感染者総数は
1,717名となりました。地元白岡市内では60歳代の無職の女性が感染しましたが、ご家族の感染も心配です。
また、昨日は東京都が290名、神奈川県が49名、千葉県が32名と首都圏の感染者数の増加もそうですが、日に日に全国的に感染が拡大しています。
治療薬やワクチンの開発が急がれていますが実用化は早くても来年になりそうで、このまま国が何の手立てもしなければ来週はさらに感染が拡大します。連日お伝えしているように、PCR検査の数を増やして陽性者の隔離を繰り返す必要があります。

ところで、約100年前の大正時代に世界中で猛威を振るった”スペイン・インフルエンザ”は、日本中にも感染が広まり
約2400万人が感染して約40万人が死亡しました(世界では2000万人~4000万人が死亡)。このインフルエンザは、当時の第一次世界大戦の最中にアメリカ軍駐屯地内で発症した後、あっという間に世界中に感染が広がりました。当時の医療体制や通信事情では、ウイルスの正体が判明出来ず治療の方法も分からず、“重い風邪”という診断が多くなされました。
また、感染期間は1918年~1920年の3年間でしたが、“第一波(1918年3月~)”と“第二波(1918年8月~)”そして“第三波(1919年1月~)”の三波に分かれ、第二波の致死率が5.4%と一番大きく段々とウイルスが強力になったのではないかと推測されます。そして、日本では第三波で“医療崩壊”をしてしまいました。当時は、有効な治療薬もなく全国に感染を広め自然と収束しましたが、多くの犠牲者がでました。また、文献によると日本政府は予防策として”うがいとマスク着用”、“人混みを避ける”、“個人の衛生管理”の徹底が指示されました。これを見ると、100年経った現在でも治療薬の無い状態では感染防止の原則は変わりません。
今の新型コロナウイルスの正体がだんだんと分かってきましたが、当時はスペイン・インフルエンザの感染収束後も正体が分からず、約80年後にアラスカの凍土から発掘された4つの遺体を検査してようやくその病原体の正体が分かったのです。
この文献を読んで、現在の新型コロナウイルスの日本と世界の感染拡大の状況を見ると、第二波・第三波を予想して医療崩壊が起きないように万全の態勢を取る事が大事だと改めて感じました。

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