活動日記

2020/08/12

想像力足りぬ!

8月11日(火)の県内の新規感染者は36名と減少しました。しかし、これは8日から連休で検査数も減ったためで、今後週末からお盆明けの感染者数の増加が心配です。ところで、現在の感染者数は575名ですが、その内入院患者数は一昨日に比較して5名減少し357名となっています。また、退院・療養終了者が昨日だけで68名もいた事は良かったと思います。しかし、重症者は1名増えて7名となり増加傾向にあります。重症者は、人工心肺装置(ECMO)を装着しての治療となり患者本人の負担もですが、専門の医師・看護師が必要で医療従事者の負担は更に大きくなります。お盆や夏休み無しで現場で働く医療従事者や保健所職員そして県・市・町職員の皆さんに感謝します。

さて、東京医師会の尾崎会長がテレビで「政府の医療が逼迫していないという認識は誤っている!」と主張しています。また、杏林大学病院の山口高度救急救命センターの山口センター長も「確保している病床数に比べると入院患者数が少ない、或いは重症者数がまだ少ないので”余裕がある”と数字だけで判断するのは誤りです」と話しています。現状は新型コロナの患者が運び込まれると医療従事者は高度なマスクなどの感染防護服を身につけて対応します。そして、感染者用の病床を増やす事も簡単ではなく、別な病気で入院している患者を転院させたり、感染者用の個室を準備したりと医療現場は逼迫しているだけでなく疲弊している状態です。また、最近は新型コロナと症状が似ている「熱中症」患者が増えている事もそれに拍車をかけています。症状が似ている為に受け入れ病院では、最初に新型コロナを前提に検査を行うようです。このように数字だけで判断できない事柄が沢山あります。山口センター長の「政府は、医療が逼迫していないという事を経済を回す根拠にして、“大丈夫だから旅しましょう、遊びましょう”と言って欲しくない。医療現場への想像力を持って欲しい」という言葉がとても印象的でした。政府は、医療現場の状況を数字だけで判断するのではなく、実態をよく把握して政策を立てる事が大切です。医療崩壊がおきてからでは間に合いません!

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