今年11月５日の行われるアメリカ大統領選挙の結果は、日本の経済や安全保障などに大きな影響を与えます。現在、民主党は現職のバイデン大統領が指名獲得が確実ですが、共和党の候補者選びは、トランプ前大統領とヘイリー元国連大使の一騎打ちになっています。そして、現在４つ目の南部サウスカロライナ州で予備選挙が行なわれて、トランプ氏が６：４で勝利しました。この州はヘイリー氏の地元ですから、今回のヘイリー氏の敗北は大きなショックでした。私は、当初共和党はヘイリー氏がトランプ氏に勝てるだろうと思っていましたが意外でした。

トランプ氏は、大統領時代に２回も弾劾され、数多くの刑事訴追もされています。そのようなトランプ氏が元国連大使のヘイリー氏に勝てる理由は、特に若者には、バイデン政権よりも共和党のトランプ氏が経済状況を良くしてくれるという期待感があると言われています。また、メキシコからの不法入国者が増加している事に多くの国民が不安を抱いいますが、トランプであれば不法入国者を防いでくれるという期待感もあるようです。

いずれにしても、ヘイリー元国連大使は「予備選挙の最後まであきらめない」と言っていますので、秋の大統領選挙までの共和党の予備選挙も目を離せません。そして、もし「米国第一」を訴えるトランプ氏が大統領になれば、自国中心主義の政策を推し進める公算が大きく日本経済への影響も避けられません。例えば、「米国への輸入製品に原則１０％の関税」、「脱炭素政策の日本のコスト負担増」、「米軍の日本駐留費の負担増」などなど大きな負担も予想されます。正に、私たちの生活に大きな影響を及ぼす米国の大統領選挙は、今後とも目が離せません。