活動日記

2024/03/03

スロースリップ

最近、地震が頻繁に発生しています。その強さは震度4でも揺れを感じませんが、その現象は「スロースリップ」と言われ、国土地理院は分析結果から大きな地震の前触れだと警鐘を鳴らしています。

スロースリップは“スロー地震”と呼ばれる現象の一つです。通常の地震は、プレート運動等によって地下の岩盤に蓄積されたひずみエネルギーが断層運動により解放される現象です(ファスト地震)。通常の地震では、断層が高速でずれ動くことで、蓄積されたひずみエネルギーの解放に伴って、地震波を放射し、私たちはその揺れに気づきます。一方、“スロー地震(スロースリップ)”はプレート境界の断層がゆっくり動く現象で、私たちが気づかない揺れを発生させるのが特徴です。

千葉県東方沖では、2月27日からスロー地震が発生しており、千葉県と埼玉県で震度4の揺れを観測しています。しかし、ほとんどの人は揺れを感じませんでした。この現象は「東日本大震災」の時も発生し、それが本震の破壊開始点に向かって移動していったことが断層の破壊を促進させた可能性があること等がこれまでの研究でわかっているのです。

地震専門家の間では、この「スロースリップ(スロー地震)」が首都直下地震や南海トラフ地震を引き起こす可能性が指摘されています。能登半島地震の教訓を生かして、大きな地震に備え自治体や個人も“備え”が大切です。これからも地震速報などに注視しながら情報を発信していきます。

皆さん、地震の備えは大丈夫ですか?
 

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