活動日記

2023/07/29

ビックモーターの不正

中古車販売大手のビッグモーターが自動車保険の保険金を水増し請求していた問題は、連日テレビで放映され大きな社会問題となっています。損害保険ジャパンは、ビッグモーターとの保険代理店契約を終了し、損害賠償請求を行うとの報道もありますが、多くの社員をビックモーターに派遣し、自動車保険のほかに板金や塗装部門でも働いていたわけで、そこでも不正を見抜けなかった事に不自然さを感じます。特に、内部告発で「客のタイヤにネジを突き立てパンクさせて、工賃を請求した」「高級タイヤに取り替えたとウソをついて安価なタイヤを使い、その差額を利益にしていた」などの情報もありますので、損保ジャパンの社長の「不正が見抜けなかった」という言葉は信ぴょう性に架けます。

新型コロナの補助金や保証金などの不正請求は、医療機関などの専門職の人たちです。そして、今回は事故車などの損害調査のプロの不正請求です。双方とも、組織のトップの指示がなければできない不正だと思います。まさに会社や組織全体のコンプライアンス(法令順守)意識の欠如だと思います。

会社のコンプライアンス違反で倒産する場合もあり、今回もビックモーターにとって存続が危ぶまれる深刻な事態です。しかし、私の会社勤務の経験から不正(違反)と知っていながら、従業員が不正行為をしてしまうケースも少なくありません。それは、過剰なノルマ設定や上司のプレッシャーに追いつめられ法令などを破ってしまう例が多く見られます。組織のコンプライアンス違反を防ぐには、社員教育の徹底や、目標設定の見直し、評価制度の再構築などが必要です。今回の事件は、他人事としてとらえるのではなく自分の組織を見直すきっかけにして不正を無くすようにして欲しいと思います。

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