木原誠二官房副長官の妻の元夫、安田種雄さん（享年２８）が２００６年にナイフで刺され亡くなった怪死事件で、最近自殺か他殺かという「週刊文春」の記事が話題になっています。これについて、７月１３日の露木警察庁長官が「適正に捜査が行われ、事件性は認められない」と説明しました。しかし、当時警視庁捜査１課でこの怪死事件を担当していた佐藤誠元警部補が、週刊文春の取材に「断言する。これは明らかに殺人事件だ。それを『事件性がない』と言うのは、被害者が可哀想だ、と思った。だから文春の取材にも応じた。『退職した警察官がべらべら喋るほうが怖えじゃねえか』という意見もあるかもしれない。ただ、俺は『被害者が可哀想』と思っちゃったんだ」と答えています。

また、佐藤氏は「当時、木原氏の妻の取り調べをしていたが、上司から突然「明日で取り調べは終わる」と告げられて、終わり方が異常だと思っていた」とも語っています。そこには、警察に対する政治的な圧力があったのではないかと疑問が持たれています。

 　そこで、安田種雄さんの遺族は先日、担当した大塚署に再捜査を求める上申書を提出しました。しかし、大塚署で、警視庁捜査一課の特命捜査第一係長から「捜査を尽くした結果、事件性は認められなかった」と告げられたとの事です。佐藤元警部補は「自殺という証拠がない。『遺書がある』とか、そういうものもない。それでは遺族が納得するはずがない」とも述べています。このような、政府の中枢にいる官房副長官に係わる大きな事案にもかかわらず、テレビニュースでも新聞にも取り上げないという事自体不自然です。政府関係者からマスコミにも圧力がかかっているのではないかと思わざるを得ません。そして、人がなくなるような重大事件を曖昧にしてはいけません。佐藤元警部補の証言で事実を明らかにして欲しいものです。