活動日記

2023/09/24

ラーメンの1000円の壁

帝国データバンクや東京商工リサーチに調査によると、ラーメン店の倒産数が前年対比で3倍も増えているとの報道。その原因はコロナ禍で消費者の外食離れとテイクアウトや宅配の増加、そしてコロナ禍が開けてからの原材料の高騰や水道光熱費の値上げが経営を圧迫し倒産に追い込まれているとの分析です。

これまで、ラーメン業界で問題になっているのは値段の「1000円の壁」です。多くのラーメン店では、原価や人件費と戦いながら1000円以内の価格を維持し、お客の回転数(数)の薄利多売型で経営を維持してきました。また、お客から見ればどんなに美味しくても、どんなに高級食材を使っていても、ラーメン1杯の価格が1000円を超えるとお客さんが心理的に「さすがに高い」と感じる事からその壁を超える事が出来ないのが現状です。しかし、その1杯1000円以内にこだわり、お客の回転数(薄利多売)にこだわる営業を続けている個人経営の店の倒産件数は増え続けてしまいます。

そこで、最近では「1000円の壁」を意識的に乗り越えようとしているラーメン店も出てきています。ある店では、基本メニューのラーメンは900円(税込み)ですが、豪華トッピングの載った1050~1530円(税込み)のメニューも出て人気を呼んでいます。これからは、ラーメン店も単純な低価格競争に甘んじては生きていけません。庶民の食べ物であったラーメンも、そのうち1,000円がごく当たり前の時代になると思いますが、消費者としてはこれまでのように、気軽に、「ラーメンでも食べるか」とは言えなくなってしまいます。時代の変化とはいえ、厳しい世の中です。

  • Facebookページへ
  • Twitterへ