ロシアの民間軍事組織「ワグネル」が、ロシア軍への反乱を宣言しモスクワへの進軍をしていましたが、ベラルーシの大統領から説得され進軍を停止して部隊を撤収したニュースに安心しました。最初「ワグネルが反乱！」のニュースを聞いた時は、内乱でモスクワが戦場になり、また新たな民間人の犠牲者が出てしまう！と恐れていました。しかし、モスクワの手前でワグネルの軍が停止してひと安心です。今回、プーチン大統領の腹心のワグネルの指揮官プリゴジン氏がどうしてプーチン氏に反旗をひるがえしたのか？

それは、ワグネルの部隊の弾薬不足や多大な犠牲があり、ロシア正規軍との対立が表面化していた為に、プーチン氏が、プリゴジン氏に対し正規軍の傘下に入るよう強要したところ、その提案にプリゴジン氏が反発したようです。そこで、プリゴジン氏が反乱を企てて、政府の幹部や地方の知事に協力を得たり、さらにはロシア軍からの造反者を得ようとしましたが、その多くがプーチン氏への支持を表明した為に、反乱をあきらめたのが事実です。

今回の反乱で、プーチン氏はプリゴジン氏を「裏切者」と呼び厳しい処分をする方針を出しましたが、それを撤回。多くの識者はこの撤回に関して、国民の「強い指導者」のイメージが変わりプーチン氏へのイメージが大きく揺らぎ、長期化するウクライナ侵攻に影響を与えるとコメントしています。確かにプーチン氏の目論んでいた制圧の時期も大幅に長引き、西側諸国のウクライナへの支援も強化され、その上内乱が起きては、強気でばかりではいられなくなります。私も、プーチン氏が一日も早くウクライナから撤退をして、平和が訪れる事を期待しています。