活動日記

2023/08/29

中国恒大集団が債務超過

中国の不動産大手・恒大集団(チャイナ・エバーグランデ)がデフォルト(債務超過)に陥り、ニューヨークの裁判所に米連邦破産法第15条の適用を申請したとのニュースは世界に衝撃を与えました。恒大集団の昨年の負債額は約49兆円に上っています。しかし、今回の申請は“破産の申請”ではなく恒大の米国内の資産を守り破産を防ぐためのもので、債権者などから資産の強制的な差し押さえを回避するためのものです。しかし、本社のある中国では米国のような法律がありませんのでその申請は出来ません。むしろ、“破産”までの時間稼ぎと言っても良いと思います。恒大では、中国国内の280以上の都市で約3,000のプロジェクトを手掛けていてその多くが開発が中止されていて、今後中国国内の不動産不況に拍車がかかるでしょう。

また、恒大に続く中国国内の大手不動産開発の「碧桂園」も昨年末の負債額が約28兆円でデフォルトに陥ると見込まれています。そうすると、中国国内の不動産不況の影響は、他の産業や経済全体に影響が出て各地で暴動に発展する恐れもあり、習近平主席にとっては頭の痛い材料です。

そこで、習近平は「福島原発の処理水の海洋放出」を政府を挙げて異常なほどに日本を批判する事により、中国国民の不満をそらしているのではないかと私は見ています。ところで、中国は経済は本当は不振といわれ、若者の失業率も悪化しているのが実態です。現在は、日本の株価には影響が出ていませんが、今後この不動産大手2社が「破産」すれば、米国そして日本の株価の下落が予想されますのでこの2社に関する情報には注視する事が大事です。そして、中国の常套手段である「プロパガンダ」にも注意が必要です。

*プロパガンダ:何らかの目的のために、特定の主義や思想に誘導する宣伝戦略の事で国家における思想統制や政治活動も含まれます。この語源は、ラテン語で「種をまく」「繁殖する」という意味を持ちます。

 

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