活動日記

2024/04/15

リーダーの資質とは?

国や会社のリーダーにとって、その“真価”が問われるのは大災害などの国難や、事件などにより会社の信頼が失われるような時です。リーダーにとって一番必要な資質は何でしょうか?

月刊誌「致知」3月号の「国難時代のリーダーシップ」の濱口梧陵氏に関する記事はとても勉強になりました。濱口梧陵氏は、江戸時代に紀伊半島を襲った巨大地震で「稲むらの火」によって、大津波から多くの村民の命を救った人で、そして、その後は私財を投げうち村民の生活の救済や堤防の構築など防災事業にも尽力をした人物でもあります。

ところで、この記事を書いた自衛隊の後輩で災害対策の専門家の濱口和久氏は、災害にリーダとして一番必要な資質は「胆力」だと断言しています。「胆力」という言葉はあまり馴染みではありませんが、困難や課題へ物怖じしないで立ち向かう能力です。

また、濱口和久氏は大災害に対する「備え」の重要性について、次の2点を提言しています。①大災害に備えて、水や食料の備蓄も大事だが「人材の備蓄」が重要。役所や会社でも、災害対応に特化した危機管理能力のある人材を養成する事が大事。②災害時は、「公助」をあてにしないで、国民として当然の義務を果たす「自助」、そして地域での助け合う「共助」が大事である。確かに、大災害時の「公助」は、約10%、「自助」が約60%、「共助」が約30%と言われています。普段からの自分たちの命は自分たちで守るという「備え」が大切ですね。

ところで、これまでの阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震や今回の能登半島地震での知事の記者会見や現場での対応などの姿を見ていると、「胆力」が備わったリーダかどうか良くわかります。そして、その知事の「胆力」は、普段から県民の「命と財産」を守る責任があるという事を認識して仕事をしているかどうかで、その「胆力」が養われるのではないかと思っています。改めてリーダーの「胆力」の重要性について考えさせられました。

*濱口和久氏:防衛大学校卒業後、陸上自衛隊勤務。現在は拓殖大学防災教育研究センター長・同大学院地方政治行政研究家特任教授

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