活動日記

2023/10/03

突然の給食停止

今、静岡県、広島県や大阪府、京都府などでは、学校給食の大手業者「ホーユー」が突然破綻して学校現場や高校の寮は混乱しています。この会社は、全国に営業所を持つ大手給食会社で、多くの学校(特別支援学校)の食堂を運営し生徒たちに食事の提供をしています。その会社が、何の連絡もなく突然営業を停止して給食の提供を中止にしたわけで、現場の混乱は想像以上だと思います。

学校では急遽“弁当”に変更したり、学校の寮によっては、食事が提供できないために“通学”に変更したり、地元のお店でパンや弁当を提供してその場をしのいでいる寮もあるとの事です。また、寮の中には教員が鍋で米を炊いたり、粉末のスープを作り生徒に提供するという異常な状況が続いています。

ホーユーの破綻の理由は、食材費や光熱費の高騰で経営が悪化した為との事ですが、各県(府)教育委員会への事前の連絡もなく突然営業を停止した事は企業としてあまりに無責任です。しかし、一方で私は以前業者からは「物価上昇に対応した値上げが出来ず、やればやるほど赤い字になる」という声も聞いた事があります。学校や教育委員会が業者からの“値上げ要請”を受け入れなかった事も原因ではないかと思っています。

また、学校給食も業者選定は“入札”で行われています。そこで、業者間で値段のたたき合いが行われれば、行政側もそれで給食業務が出来ると判断してしまい、その後に値段を上げるの困難です。学校給食は、入札でなくプロポーザル方式で予算に見合う給食を提供する業者を選定すべきです。そして、同じことがおきないよう、行政側も物価・人件費などの高騰で苦しむ業者の相談にも応ずる柔軟な姿勢が必要です。

*プロポーザル方式とは、業務を委託するときに適した提案者を選ぶ方式です。プロポーザルは提案書という意味であり、提案書を複数の業者に提出してもらい、最適な提案者を選びます。



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