活動日記

2024/03/29

小林製薬の危機管理体制は?

小林製薬の「紅麹」サプリ摂取で4人死亡、106人が入院との報道。それに対する小林製薬の記者会見を見て、会社としての危機管理体制が機能していたのかという疑問が湧いてきました。 

小林製薬には2月上旬までに、複数の人から腎疾患の症状について申告がありましたが、1ヶ月以上経ってからの回収となりました。 紅麹は、これまで抗酸化作用や、抗炎症作用、抗菌作用がある言われ、善玉コレステロールを増やす作用があると言われ広く飲用されてきました、しかし、今回の問題で、会社は原料の中に「未知の成分」が入っていて、これが腎疾患の原因となった可能性を否定できない、更にこの「未知の成分」と健康被害との関連はまだ明らかになっていない状況です。

しかし、約10年前に内閣府の食品安全委員会が「血中のコレステロール値を正常に保つとして、ヨーロッパや日本などで販売されている“紅麹で発酵させた米に由来するサプリメント”の摂取が原因と疑われる健康被害がヨーロッパで報告されています。EUは、一部の紅麹菌株が生産する有毒物質であるシトリニンのサプリメント中の基準値を設定しました。フランスは摂取前に医師に相談するように注意喚起しており、スイスでは紅麹を成分とする製品は、食品としても薬品としても売買は違法とされています」という情報をHPで公開し注意喚起をしています。

そのような命に係わる貴重な情報があるにもかかわらず、小林製薬は自社の商品に検査を行わなかったのか?そして、外部から健康被害の危惧を指摘されたのが1月です。しかし問題の公表や自主回収に動いたのは2ヶ月余りたってからという対応の遅さを見ると会社の危機管理(リスクマネージメント)が機能していないのではないか!という思いです。いずれにしても、紅麹と健康被害の因果関係を早急に解明し、亡くなった方々や治療をしている方々への責任ある対応が必要です。今回の件で、身体に良いとされているサプリメント全体の信用が失墜しました。ネットなどでの過剰とも言える宣伝に歯止めがかかるのと同時に。消費者もしっかり判断して自分の身体に入れる物を選んでいく時代になると思います。

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