去る４月９日投開票の県議選・南1区（草加市、定数3）に初当選した、日本維新の会の中村美香氏（36）の当選が無効となったと、埼玉県選挙管理委員会が発表しました。その理由は、「中村氏は、草加市に３ヶ月以上居住していた実態がない」事が判明したからです。今後、中村氏が当選無効を受け入れた場合、次点の小森克己氏（立憲）が繰り上げ当選となります。当選当時、“日本維新の会は埼玉県議会で初めての議席獲得！」と話題を呼びましたが、公党公認の候補者が選挙違反で議席を失う事になれば、政党の信用は失墜してしまいます。

しかし、日本維新の会公認で出馬した中村氏が、立候補要件の基本中の基本である「同一市町村に３ケ月以上、同じ市町村に居住実績のある者」という事を本人が知らないという事は考えられません。また、公党である日本維新の会が調査しないで政党公認を出すとは、通常では考えられません。もし、そうだとしたら、日本維新の会の信用がなくなり、併せて責任が問われます。そして、今後国政選挙などへの影響が出る事は間違いありません。

今後、中村氏が決定を不服として“当選無効”の取り消しを求めた場合は、３０日以内に東京高裁に提訴することができ、判決が確定するまでは議員を務めることができます。しかし、県の選挙管理委員会がこれまで調査を進めてきた結果ですので、中村氏は決定を早く受け入れて欲しいものです。そして、県議会が正常な体制で議会運営が行われる事を祈っています。

＊立候補の要件：3カ月以上その都道府県内の同一の市区町村に居住してる者です。