活動日記

2023/11/19

日本市民安全学会

日比谷図書館で行われた警察政策学会部会研究・日本市民安全学会の勉強会に初めて参加し、更生保護法人両全会企画室長鷲野薫氏の「家族形態の実態と子の問題行動」と題する講話を聞いてとても勉強になりました。

講話の中で参考になったのは、戦後の米国による占領政策が終わってから高度成長期ごろは貧困家庭が少なくなり、家族も少しづつ豊かになり同時に少年犯罪(万引き・ひったくりなど)が減少してきました。そして、最近では家庭が豊かになり少年犯罪が大幅に減少していますが、一方で少年の犯罪が複雑になっているそうです。また、非行少年の環境的要因は①家庭問題:完全家族・過保護家族・無秩序家族 ②虐待経験のトラウマ ③学校社会からの離脱 ④職業生活への移行の困難 ⑤地域社会のサポートの欠如の5つだそうです。その中で初めて聞いた話は“機能不全家族”です。

機能不全家族とは家庭内で弱い立場にある人に対して、身体的または精神的ダメージを与える機会が日常的に存在している家族状態のことで、夫婦の不仲や家族同士の不仲、更には虐待や育児放棄が子供の成長に大きな影響を与えると事を改めて学ぶ事が出来ました。大変勉強になる講話でした。

鷲野講師は、少年犯罪に関わって50年の経験を持つ方で、日本の経済の推移家庭の環境教育は密接に関連し合うものだという事がよく感じ取る事ができ、自分の育った家庭や親の苦労していた姿を思い出しました。田舎で、物はなかったけれども、友達と自然の中で川に潜り魚を捕って川原で焼いて食べたりしながら暗くなるまで遊んだ子供時代は、いま考えると宝物だったのだと思います。現在の子どもたちは危険が多く、塾で忙しく、伸び伸び育つのはとても難しくなっています。少年犯罪の話を聞きながら、自分の子供の頃や色々なことを考えさせられた大変有意義な講義でした。

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