活動日記

2024/02/03

消防指令システムに不具合

能登半島地震の発災直後に、輪島市や珠洲市などを管轄する広域消防本部の「高機能消防指令システム」に不具合が生じ、出動の指令を出す操作ができなかったことがわかりました。このシステムは、パソコンで各隊に出動の指令を出すシステムですが、操作できないために手書きで指令を出したようです。

消防本部では、地震直後に119番通報が殺到し、平常時の1日の通報の20倍のおよそ400件に上り、これを3人の署員で対応していたとの事です。応援の署員を呼んだのですが、道路が寸断していて消防署に来れなかったそうで、指令室の混乱は想像できます。

ところで、阪神・淡路大震災の際は生き埋めなどの救出の実態調査では、自力で脱出した人は35%、家族によって救出された人は32%、友人や隣人によって救出された人は28%、通行人によって救出された人は2%、そして消防を含む救助隊によって救出された人はわずかに1.7%という結果が出ています。

今回の消防指令システムの不具合の教訓は、システムがダウンしても予備の指令システムが必要である事がわかりました。更には、住民としては、消防は直ぐには救援に来れない事を前提に、自衛消防組織の人命救助の訓練を始め装備品の中に、持ち歩ける「手押しポンプ」のようなものが必要ではないでしょうか?また、何よりも大事なことは自分の命は自分で守る「自助」の努力と、地域で助け合う「共助」の体制づくりが求められています。今回の様な最新システムのダウンがなくても、日頃から助け合える地域のつながりが大切だと改めて考えさせられました。

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