活動日記

2024/03/07

能登の液状化現象

 能登半島地震による液状化が、石川、富山、新潟、福井の4県32市町村で少なくとも1724ヶ所で起きていた事が分かりました。

この液状化現象は、1964年(昭和39年)の新潟地震で初めて地震専門家によって認識されました。東日本大震災では、久喜市内でも“液状化現象”によって新築の戸建て住宅が傾き、海岸沿いばかりでなく内陸地でも発生する事が分かりニュースなどで全国的に報道されました。因みに、阪神大震災では1266ヶ所、熊本地震では1890ヶ所、そして東日本大震災では8600ヶ所で“液状化現象”が起きています。

また、地震地盤工学を専門とする先名重樹教授(防災科学技術研究所)は「液状化は対策を行わない限り同じ場所で何度も発生する。個人での対策は難しく、地域一帯で国や自治体の支援制度を活用することが大事だ」と話しています。しかし、既に建物が立っている場所の対策は難しいのが現状のようです。

しかし、海のない地域でも沼地を埋め立てて宅地で販売している地域も数多くあります。もし首都直下地震などの大きな地震が発生すれば、埼玉県内でも各地でこの“液状化現象”が起きる事を想定する事が大事です。現在出来る対策は、例えば更地であれば地盤から水分量を減らして土地の密度と強度を高くする。また、既に建物が立っている場合は、屋根などを軽量化したり、強固な支持層に届く杭打ちをするなどの対策があるようです。

今後は、“防災士”として機会あるごとに“液状化現象”に関して、皆さんが関心を持てるよう情報を発信するとともに、行政に対して液状化現象の発生する地域の調査をする事や対策に関する提言を行っていきます。

表紙と下の図は、地震による液状化現象が起きる過程です。

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