活動日記

2024/01/10

災害派遣の自衛隊員

能登地震では昨日時点で死者202人、安否不明者が102人と犠牲者が増えています。雪や雨の中、連日自衛隊や消防・警察などが夜を徹して救助活動にあたっています。災害の際に自衛隊が出動し、瓦礫と格闘している姿はすっかり見慣れた風景になっています。高齢者の多い避難所では、若い隊員たちの活動は頼もしい限りです。

さて、被災地では陸上自衛隊の炊事車が、被災者の皆さんに温かい食事を提供しています。この炊事車は、約45分で200人分の食事を作る能力を持ち、今回も、被災地の皆さんの力や希望になっています。

実は、被災地で救出活動をしている自衛隊員は炊事車の隊員も含め、温かい食事は一切食べずに、自分で持ってきた缶詰飯やレトルト食品を冷たいまま食べて活動していることをご存知でしょうか?炊事車で作った温かい食事は、一食でも多く被災者に渡るようにしているのです。

これは、私が自衛隊の小隊長として初めて災害派遣に出動した44年前も同じでした。もちろん自衛隊の演習では温かい食事が食べられますが、被災地では別です。隊員は被災者に寄り添い、支援に徹底する訓練を重ねているので、全ての隊員は被災者に見えないところで自分たちで携行している缶詰めのごはんをリュックから出して食べるのです。

雪降る中、懸命に救出活動にあたっている隊員たち、そして炊事車で被災者に温かい食事を提供する姿を見て、自分が自衛隊に勤務できたことを誇りに思うと同時に、後輩の皆さんに感謝しながら活動を見守っています。

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