活動日記

2024/05/08

身寄りのいない高齢者支援

厚労省が、頼れる身寄りのいない高齢者の支援をする制度を、一部の市町村で試行するとのニュースは久しぶりに明るい話題です。

高齢化や単身化が進む中、病院や施設に入る場合の保証人や手続き、自宅の整理(売却)更には葬儀や遺品の整理などは、これまで家族や親族が担ってきましたが、その役割を担う人がいなくなっています。現在そのサービスを代行する民間の会社がありますが最初に保証金として100万円もの大金が必要な場合があり大きな負担となります。

そこで、厚労省が二つの制度を試行する準備をしています。①市町村や社会福祉協議会が「相談窓口」に相談員を配置して相談に乗って、契約を交わして様々な支援を行う。②市町村の委託を受けた社会福祉協議会が、委託内容を代行する。そこでは①②共に国の補助があり、個人の負担額を少なくするという制度です。

厚労省は、25年後には65歳以上の男性で26%、女性で30%が独居世帯(1084万世帯)になると予想しています。その中には男性の60%、女性が30%が未婚で、子どもがいない世帯です。現在は、独居の高齢者でも、子供がいたり、兄弟がいることが多いのですが、25年後には子供も兄弟も近親者もいない全く身寄りのない高齢者が急増するのです。

これまでは、そのような身寄りのない高齢者への支援は受け皿がありませんでした。そして、高齢者の多くが誰に相談したら良いのかわからないというのが実態です。今回のこのような公的な制度は、画期的で大いに期待したいと思います。

*現在の独居世帯数:約600万世帯 (日本の総世帯数:約5400万世帯)

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