活動日記

2024/01/30

防災士に向けて(3)

土砂災害と対策」の講演も大変勉強になりました。例えば、埼玉県の秩父地方は山が多く、荒川や大血川などの大きな川の渓谷などは、普段は景色の良い場所ですが、ひとたび大きな地震が来ると、土砂災害が発生し村落が孤立する場所が沢山あります。秩父市では、現地の状況を分析し、土砂災害を防ぐためハード対策の様々な工事をしています。しかし、大野氏は「防災工事のハード対策と、各地域の特性に応じた防災訓練などのソフト対策が必要」と強調していました。たしかに、市の「地域防災計画」は市全体の計画ですが、自主防災組織単位で住民の状況を考えた「防災訓練」のソフト対策が、「自分たちの命は自分で守る」という意識にもつながると思います。

阪神・淡路大震災の際は生き埋めなどの救出の実態調査では、自力で脱出した人は35%、家族によって救出された人は32%、友人や隣人によって救出された人は28%、通行人によって救出された人は2%、そして救助隊によって救出された人はわずかに1.7%という結果が出ています。被災地ではテレビで救助隊が救出する映像が何度も放映されている為に、救助隊が多くの人を救出していると思っていますが、実態は家族や近所などの人達が多くの人を救出しているのです。特に、大災害時は道路が寸断されていたりして、限られた消防署員では直ぐには救出に来てくれません。

その為には、普段から地域の防災訓練が大事ですし、其れよりも近所の良好な関係作りや地域のコミュニテイ作りが大切であることを改めて学びました。とても勉強になる講演でした。

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